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「さっきからそこに居るのは誰だ?
地底の王の息子を語った男。そうであろう?」 主人と行動を共にするコウモリの群れを従え、 古めかしい杖と懐中時計を手にした大男は、 楓の前に優美に降り立ち、そう言った。 「気配を消してもわかるとは恐れ入った! ははは……ほほー、それが本当の姿なのか。 あのオドオドとした侍従の態度は、 まさに助演男優賞ものだったな」 ははは……と楓はからかって大笑いした。 「それは……お褒め頂き恐縮でございます。 やはり……王族の血を引くお方ですな。 どんなにしていても気品が漂っておられる。 実に……羨ましいことでございますな」 皮肉を込めて、こう言葉を返した。 「そんなことはどうでも良い。 まずは本当の名前を聞こう! まさか……コウモリという名前ではあるまい? あははは……それは、それで面白いが……」 くくく……楓は挑発し続けた。 「地底の王、いや、あの男には、 それで通じましょうが…… 私には無理でございますよ、楓様。 その様な挑発では……堂々巡りになりますぞ。 私の名前はドラクロア伯爵。 吸血鬼の末裔にございます」 テーマ:自作小説(ファンタジー) - ジャンル:小説・文学 |
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