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森の民と別れを告げ、
漆黒の闇の中に飛び立った楓は、 その闇の中にぼんやりと浮き上がる、 明かりを見つけると、そこに降り立ってみることにした。 自分の気配を消しながら、 その明かりのさす方へと静かに近づくと、 朽ちてはいるが、割と大きな屋敷が、 生い茂る木々の中に、どっしりと建っていた。 その屋敷の中の様子を遠巻きに見ていると、 もうこの世に居ない、偽の、地底の王の、 侍従だと名乗る人物がそこに居た。 「やっぱり思った通りだ。 奴があの科学者を利用していたのだな。 それにしても…… あの暗赤色の瞳は何処かで見たことがある。 んー……何処であったか……思い出せぬ!」 今度はもっと近づいて、 壁の隙間からそっと覗いていると、 一人暖炉の前に佇んでいた、その人物は、 煙の中で本来の姿に変わっていたのである。 そこに居たのは、 上半身コウモリ姿の大男であった。 何百匹という吸血コウモリが壁に貼りついて、 こちらの様子をじっと監視している様に、 楓の目には映っていた。 しかし、 何かを察知したのか、 楓の立つ上空目掛けて、 そのコウモリ達がバサバサと、 いっせいに外へ飛び出してきた。 テーマ:自作小説(ファンタジー) - ジャンル:小説・文学 |
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