届かない季節(翼の章)(26)
夜の闇に紛れて、
楓は目指す惑星にストンと降り立った。
すぐにススキの原の中に隠れ、
持ってきた薬瓶を取り出して、
一気にゴクリと飲み干した。

すると……
一瞬にして、楓の見事な白銀の羽は、
何処かに消えてなくなり、
その代わりにマント姿に変わっていた。

ジジジ……ドゥギューン!
パラサイト火縄銃の火薬の匂いが、
あたり一面を覆っていた。
「あっ、茜が危ない!」
そう思うや否や、一瞬のうちに、
そこに居た二人は姿を消していた。

そして楓は心を落ち着かせ、
茜姫と一緒に居た、
飛行民族と思しき青年の行方に、
全神経を集中させ始めた。

楓は距離に関係なく、
心の中に思う相手の動向を、
目の前に投影出来るという、
特殊能力を持ちあわせていた。

「湖畔に着地したのか。
もう大丈夫だな!
あとは紫苑と藍花だな……」

そう呟いた後、また目を閉じて、
二人の居所を探っていた。
「ん? これは洞窟の中。
地底の王に……捕まったのか……
ちょっと、これは厄介だぞ!」
そう言って楓は足早に洞窟へと向かった。

テーマ:自作小説(ファンタジー) - ジャンル:小説・文学

【2008/05/04 19:18 】 | 届かない季節No.1(小説) | コメント(2) | トラックバック(0) |
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コメント
こんにちわー
訪問&コメントありがとうございました^^
こちらでは初めましてですね。らすねるです、よろしくどうぞ。
話が軽快に進んでいくもので、一気に読み進められました。
飛行民族とは何なのか、不思議な力を持つ月の民も然り、そして茜の意思とは?
色々気になりますね。また覗きに来させてもらいますよー^皿^
ではではー。
【2008/05/04 19:56】| URL | らすねる #-[ 編集] |
To らすねるサン
はじめまして。森野帽子です。
こちらこそご訪問+おコメありがとうございます。
しかも、小説の感想まで頂き、感涙ものでございます。

お話は進んでいても、急に時間が戻ったりするので、
ちょっと読み辛いかもしれませんが、
これも私の嗜好の思考のなせる業でございまして……

これからも宜しくお願い致しますケロ。v-535
【2008/05/04 22:05】| URL | 森野帽子 #GxAO5jdM[ 編集] |
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