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空のグラデーションは益々茜色を濃くする。
もう夏のギラギラした日差しは、季節の金庫にしまわれた様で、 長い波長の光の線とススキの穂先が重なった。 「もう秋になっちまったんだなぁ〜」 深いため息をしながら、その長い銀色の髪を掻き上げた。 スミレ色の瞳は憂いを秘めて、 どうしようもなく切ない表情になっていた。 ガサッ……ガサッ…… 「んっ……何だ?」 体をちょっと強張らせて音のする方にそっと近づいた。 するとススキの波間に小さな頭が見えていた。 「オイッ、そこで何やってるんだ?」 そういう司の声にビクンッとなって、 その小さな頭はこちらに向きを変え、 消え入りそうな声でこう言った。 「何って……」 その子の虹色の羽は夕景の中で一番美しかった。 そしてその顔を見て、司は思わず絶句した。 少年だと思っていた小さな頭は、 不思議な冠をつけた少女だったのだ。 「お前、どうしてここに居るんだ? ここは、人間どもが住む場所との境界線辺りだぞ。 危ない場所なんだぞ。わかっているのか?」 ちょっと声を荒げて、司は少女に注意を促した。 恐る恐る顔を上げて、少女はこう言った。 「だって……飛び出してきたんですもの。 もう……何もかもイヤになって……」 今まで仕舞い込んでいた気持ちが弾けて、 司の胸に飛び込みひたすら泣きじゃくった。 テーマ:自作小説(ファンタジー) - ジャンル:小説・文学 |
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