|
「あぁー間一髪!」
そう言って茜姫をそっと抱きあげたのは、 双子の紫苑と藍花の二人の兄弟だった。 何処から入ってきたのか、 皆ポカーンと口を開け、 疑念を持ってジロジロと二人を凝視していた。 そんな雰囲気を察知したのか、 茜姫をそっと床に置いて、 紫苑の方が先に自分たちのことを話し始めた。 「皆さま、はじめまして! 我々は姫様と同じく月族のものであります。 月では姫様のお側に仕えておりましたが、 約三月ほど前に…… 姫様が突然月を飛び出され、 お探しする様に申しつけられました」 「うーん……何かしら? いやに騒がしいですわねえ……」 茜姫は意識を取り戻し、 少しぼんやりした焦点を合わせていくと…… そこには見慣れた紫苑と藍花の姿が現れた。 「これって何ですの? 何が起こったんですの? まさか……司、アナタ何かしたのですか?」 茜姫はすっかり取り乱し涙を浮かべていた。 「姫様、落ち着いて下さいませ。 王様も王妃様もそれはそれはご心配なさって…… それで私たちは姫様をお探しする様に 申しつけられたのでございますよ」 ……と今までの状況を紫苑が説明し始めた。 テーマ:自作小説(ファンタジー) - ジャンル:小説・文学 |
|
|
|
| ホーム |
|



