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蛍は闇夜の中を滑空していた。
「今宵はちょっと風が強いな……」 そう呟きながら、 火山辺りに差し掛かった時、 数百メートルに渡って続く隊列が、 動いているのを火山の麓に見つけた。 「ひょっとして…… あれが火の民なのか?」 ひとまず蛍は降りてみることにした。 そして森の茂みにパッと隠れた。 その麓には多数の影が蠢いていた。 焚き火の揺らめきの中で、 その影は大きく映ってみえたが、 実際には月族の半分くらいの…… 大きさにしか見えなかった。 「それにしても機敏な動きだ。 あの中には長は居るのだろうか?」 そう思って、つい顔を伸ばした時、 背後から硬い何かで殴られ、 蛍はその場で気を失ってしまった。 「おい、こいつ誰だ? ここの者じゃねぇーよな」 大きなこん棒を肩にあてながら、 隣の相棒に聞いてみた。 「いや、知らねぇーなぁー。飛行の奴か? あっ……羽つけてんぞー……違うなぁ。 ん? こいつ……追放印がついてるぞ。 なんかやったのか?」 二人で蛍を取り囲みながら、 それぞれの意見を言い合っていた。 テーマ:自作小説(ファンタジー) - ジャンル:小説・文学 |
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